足の血管が浮き出る・透けて見える、足がむくむ、足が痛むなどで悩みの方へ。
下肢静脈瘤治療の経験を活かして、前向きな提案をおこなっていきます。
担当 : 近藤 五郎 医師
下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医
超音波検査により迅速な診断が可能です。下肢の浅いところの静脈が逆流して拡張していることを確認します。この逆流のせいで、足に汚れた血液が貯留し、さまざまな症状を引き起こします。
圧迫により逆流血を抑制、下肢に老廃物を多く含む静脈血が貯留するのを防ぎます。
軽症の方に推奨されます。針もメスも使いませんが、効果は一時的です。
悪い血管を固めて除去します。泡状にした硬化剤(ポリドカノール)を細い針で注射し、概ね10分程度で治療は完了します。主に、軽症~中等症の方に推奨されます。
具体的には、皮膚の上から見える細い静脈(クモ状・網目状の血管)や、側枝型の下肢静脈瘤などが適応となります。皮膚切開は行いません。
下肢静脈瘤に対する最新治療のひとつです(保険適応)。逆流している静脈の中にカテーテルを通し、高周波やレーザーにより静脈を塞ぎます。周囲の筋肉や神経、血管などを損傷することはほとんどありません。またメスは使わず、いわゆる低侵襲治療に該当し、傷はほとんど残りません。
焼灼術により循環が改善し、足に新鮮な血液が供給されるようになります。なお、逆流していた静脈は、不必要どころか有害な血管ですので、塞いでしまっても悪影響が出ることはありません。この治療により、コブのみならず、足のだるさやむくみ、こむら返りなどの症状が改善されることも期待されます。
私はこれまで下肢静脈瘤の治療を2000例以上経験してきました。 的確な診断、迅速な治療は、豊富な経験により担保されるという信念のもと研鑽を積んで参りました。
私の専門はもともと(現在もですが)小児脳神経外科で、たくさんの子供たちに点滴を入れてきました。当然に赤ちゃんの細かい静脈に針を通すことにも慣れています。このため静脈瘤治療に必須で難度が高いとされるエコーガイド下静脈穿刺も得意です。あるとき、下肢静脈瘤で困っている患者さんがたくさんいるということを知り、自分の技術を活かせるのではないかと考えこの分野の修練を始めました。その結果、多くの人の笑顔に触れることができ、下肢静脈瘤治療のエキスパートとして活躍できるようになりました。
下肢静脈瘤は非常に患者さんが多い疾患です。私がいままで診てきたのは子供たちの脳腫瘍など特殊な病気が多かったですが、下肢静脈瘤については目の前でたくさんの困っている患者さんがおり、身近な病気もきちんと治療ができることに喜びを感じています。
私は様々な病気の患者さんを診ますが、下肢静脈瘤を合併して持っている患者さんはたくさんいらっしゃいますので、できるだけ健康になってもらいたいという気持ちで、ちょっとした足の異常も見落とさないよう努力していきたいと考えています。
患者さんは病気を選べませんので、医者が病気を選ぶわけにはいきません。少しでも多くの病気が治せるよう、狭い専門分野に捉われず、今後も研鑽を積んでいくとともに、いろいろな科の先生や地域の医療機関と協力し、ひとりひとりの患者さんを地域の医療者全体で守っていくという姿勢を続けたいと考えています。
また、診療科の垣根に捉われず、患者さん本位の診療を行うということは、医療法人健輝会の理念でもあります。